内部統制の文章術
「内部統制の指摘事項について報告書を書かなくてはいけないのですが、文章がうまく書けません。うまく書く方法はありませんか?」
といった質問を受けることがあります。
文章をうまく書くというのはとても難しく、また、うまく書くことを人に教えるのもとても難しいと思います。
文章をうまく書くのは難しいが、「下手な文章の持つ特徴をなくす」ことはできる、と私は思います。
これを繰り返せば、うまい文章とはいかなくとも、読んでも意味がわからない、というような事態は防げると思います。
では、「下手な文章の持つ特徴」とは何でしょうか。
仕事柄、内部監査部署の方が書いた指摘事項を多く見てきましたが、その経験から言うと、次の3つは間違いなくあてはまるかなと思います。
(1)1つの文章が長い
これは見ればすぐにわかります。A4用紙の報告書であれば、1つの文章では長くとも3行ぐらいにおさめないと、かなり読みにくくなります。
(2)省略してはいけない主語を省略している
文中に関係者(部署)が複数出てきているのに、主語が省略されているため、どの人(部署)の行為なのかが不明な文章をよくみかけます。
その前の文章と主語が同じとき、文章全体から主語が明白なとき、など主語を省略しても問題ない場合もあります。
(3)事実と意見を混同している
被監査部署で実際に発生した事実と、その事実に対する筆者の意見が混同されている文章が多く見られます。意見は十分な事実に裏打ちされていないと、読者に対して説得力がありません。
例えば、計算ミスが月100件発生している部署に対する指摘事項として、「計算ミスが多い」と書くと、これは意見です。他部署と比較したら少ないかもしれませんし、月の処理件数から見たら妥当かもしれません。
指摘事項は内部監査部署が作る数少ない成果物です。文章力を上げることは成果物の品質を上げることに直結します。
J-SOX2年目の取り組みとして、内部監査部署全体で、文章力向上を
目指すのもよいのではないでしょうか。