インスペックが内部統制報告書で「重要な欠陥」を開示

J-SOX法110番

プロフィール

長谷友春

公認会計士
公認情報システム監査人(CISA)
公認内部監査人(CIA)

大手監査法人に入社し会計監査、システム監査を実施。

提携先のカナダの監査法人にて在加日系企業のシステム監査を担当。

2006年11月に監査法人システム監査部門への転職に特化した人材紹介会社である株式会社オーディターズスクエアを設立、代表取締役に就任

日本公認会計士協会東京会
コンピュータ委員会前委員長
日本IT会計士連盟専務理事

このブログの中の意見は私見であり、所属する団体の意見ではありません

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インスペックが内部統制報告書で「重要な欠陥」を開示

4月決算のインスペックが内部統制報告書で「重要な欠陥」を開示しました。

ゴーイングコンサーンの注記がある企業が「重要な欠陥」を開示した例です。


以下はEDINETからの引用です。

−−−−−−−引用ここから−−−−−−−

3【評価結果に関する事項】
 
 下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、重要な欠陥に該当すると判断した。
したがって、当事業年度末日時点において、当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断した。    
                        
           記
 
 当社は、個別財務諸表の決算整理業務のミスに起因する会計処理の複数の誤りを監査法人から指摘されました。これらは決算業務のチェック手続きの不備、及び決算業務に係る情報伝達、適正な財務報告のための必要な能力やスキルの明確化、並びに適切な人材の確保・配置が十分でなかったことに起因します。このことから、当社の決算・財務報告プロセスに係る内部統制に重要な欠陥があると判断しております。
 当社は、今後、適正な財務報告のための決算業務手続の文書化を進めるとともに、決算業務のチェック手続きを見直し、確実に運用される体制を整備します。また、決算業務担当者の確保・配置を行うとともに、必要な教育・研修を充実する等、適切な人材の確保及び配置を推進することにより、重要な欠陥の是正に努めてまいります。

−−−−−−−引用ここまで−−−−−−−


なお、関東財務局に提出されている「確認書」においては、代表取締役が有価証券報告書の記載内容が金融商品取引法令に基づき適正に記載されていることを確認した旨が記載されていました。

あずさ監査法人による監査報告書において、財務諸表監査の意見は無限定適正意見です。内部統制監査の追記情報について以下のように記載されています。

−−−−−−−引用ここから−−−−−−−

追記情報

 内部統制報告書に記載されている重要な欠陥のある決算・財務報告プロセスで処理される全取引に対しては会社による再検証が行われ、その結果特定した必要な修正はすべて財務諸表に反映されており、財務諸表監査において、当該重要な欠陥の影響を考慮して実施すべき監査手続、実施の時期及び範囲を決定しているため、財務諸表監査の意見に及ぼす影響はない。

−−−−−−−引用ここまで−−−−−−−


また、財務諸表監査の追記情報については以下のように記載されています。


−−−−−−−引用ここから−−−−−−−

追記情報

1. 継続企業の前提に関する注記に記載されているとおり、会社は前事業年度において営業損失23,891千円を計上し、当事業年度においては売上高が著しく減少するとともに819,265千円の営業損失を計上している状況にあり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しており、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる。なお、当該状況に対する対応策及び重要な不確実性が認められる理由については当該注記に記載されている。財務諸表は継続企業を前提として作成されており、このような重要な不確実性の影響は財務諸表に反映されていない。

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